思春期子育てのサポートも欲しいよね!
そんな声も多く聞いてきましたし、私もその当事者。
子どもの人間関係も広がり、お金を使う機会も増える。
自分たちの子ども時代とは全く違う環境だからこそ、戸惑うことばかり!
子どもたちも悩んでるんじゃないでしょうか。
私たち親との関係も含めて・・・苦笑。
このコラムでは、なかなか情報として見えづらい「思春期子育て」について分かち合いたいと思います。
お金のこと(お小遣いや使い方、教育費)
「子どもにお小遣いをどう渡すか、使い方をどう教えるか」。
子育ての中で一度は悩むテーマではないでしょうか。
金融広報中央委員会の調査(2015年 ※注1)によれば、小学生の約7割が何らかのお小遣いをもらっていますが、その渡し方や使い方のルールは家庭によってさまざまです。
また、同機関の別の調査(2023年 ※注2)では、子どもとお金の話を月に1回以上する家庭が約4割弱にとどまることも報告されています。
さらにOECDの国際調査(2018年 ※注3)と金融広報中央員会の調査(2015年)の結果を踏まえたニッセイ基礎研究所の研究(※注4)では、日本の15歳の金融リテラシーはOECD加盟国の平均をやや下回る結果でした。
このことからも、「お金の使い方」だけでなく「お金の話をすること」自体を日常に取り入れる家庭がまだ少ないことがわかります。
お小遣い、どうしてる?
私の周りにいる小学校高学年~高校生の子どもをもつ親に聞いてみました。
多数派は、「定額(お小遣い)制」「報酬制」ですが、少数派で「申告制」「年棒制」がありました!
- 定額制は毎月決まった額を渡す方法。限られたお金をやりくりする力が身につくでしょう。
- 報酬制はお手伝いなどに対して労働対価を渡すもので、働くこととお金のつながりを理解しやすい。
- 申告制は、出かける・買い物する、など報告をしてその都度必要な経費をもらう。プレゼン力や演技力も必要?!
- 年棒制は、お年玉など含め、1年間をこれで、と長いスパンで使い方を考えてもらう。
どれが正解というわけではありませんが、日本FP協会の調査(2021年)では、お小遣いをもらっている子の方が「必要かどうか考えて買う」傾向が高いそうです。
親としては「どう使うか」が気になりますよね!
たとえば「欲しいものリスト」を作って優先順位をつける。
少額でも「貯める」「使う」「人のために使う(寄付やプレゼント)」に分けて考える。
スーパーで買い物をするときに「なぜこの商品を選んだのか」を一緒に考える、など、日常生活の中に学びの場をつくっている、という話も聞きました。
教育費は大変!・・・でも
将来に関わる「教育費」のことも、少しずつ話していきたいテーマです。
文部科学省の調査(令和5年度 ※注5)によれば、幼稚園から高校卒業までにかかる学習費総額は、全て公立に通った場合は約596万円、全て私立に通った場合は約1,976万円になるとのこと。
大学まで含めると、進学ルートによっては1,000万円前後から2,000万円前後がかかる見込みです。
親自身が教育費の全体像や奨学金制度などを理解する必要性を、娘が大学に進学する際に切実に感じました。
「お金がかかって大変」という現実もありますが「未来への投資」という視点で子どもに伝えることは、子どもの学ぶ意欲や将来を考えるきっかけにもなると感じています。
子どもとの言い合いもいるんよね
最近ではPayPayなどのキャッシュレス決済を使っている子どもも増えていますが、実は私もPayPayを始めるきっかけは、中学生の息子が先に使い始めたことでした。
キャッシュレス決済を自分が使ってないため、使うことのリスクの説明や注意点などの説明にも限界があり、結果教えてもらって一緒に使い方、付き合い方を考える機会になりました。
親子ともどもお金が必要になってくるこの思春期に、家庭で言い合いをしながらもお金の価値を伝えていくことが、親自身のお金との向き合い方を見直す機会になりますし、併せて子どもの「生きる力」にもつながるのではないかと。
お金のことで娘・息子とよく言い合いをする私。
子どもの周囲の友だちとの比較もあって、なお難しいと感じています。
腹も立つけど、案外学びになってます(笑)。
思春期子育てのお父さんお母さん、一緒に「これってどうなん!?」を考えていきましょう。
子どもとギャーギャー言い合いするのも愛おしい日々。
※思春期とは:身体的には二次性徴の出現から性成熟までの段階のことをいい、精神的には子どもから大人へ向かって自我の発達の時期ならびに自己認識パターンの確立段階、性的欲求が出現し、さらに社会的、経済的には、相対的な依存状態から完全に自立するまでの過渡期のこと。平均的には、女性では8~9歳頃から17~18歳頃まで、男性では、11~12歳頃から18~19歳頃(WHOの定義による)
※注1 子どものくらしとお金に関する調査(第3回) 2015年度調査(外部サイト)
※注2 15歳のお金とくらしに関する知識・行動調査2023年(外部サイト)
※注3 PISA2018(外部サイト)

