子どもの成長

1歳

子育ては世界で一番大変な仕事です。

こどもの心と体の変化

 親として1年が過ぎました。どんなに大変な仕事でも、仕事が片付けば残りの時間は自分のために使えて、就寝中も完全に自分の時間です。でも、赤ちゃんがいると、寝ていようが、何をしていようが、赤ちゃんが泣いたらお世話をしなければならず、24時間働いてるのと同じです。赤ちゃんが生まれて1年。お産前の不安、お産の痛み、そして喜び、育児の毎日――。赤ちゃんが迎えた1歳の誕生日は、子育てを頑張ってきたママパパの1歳の誕生日でもあります。

1歳の誕生日の頃になると、身長が生まれたときの約1.5倍、体重は約3倍と大きくなってきます。1歳を過ぎると運動量が増えるので、身長は伸びても体重はあまり増えません。体つきは、「赤ちゃん」を卒業して「幼児」に近い外見になっていきます。また、1歳を過ぎると発育・発達の個人差が大きくなり、2~3か月程度の幅があるので、「体が小さい」「発達が遅い」などと心配しすぎないようにしましょう。

満1歳で、一人で歩ける子どもは半分ぐらいで、1歳から1歳3か月頃までに歩けるようになることが多いようです。最初はバランスを保つため、左右の足幅を広くとり、手をあげてバンザイの姿勢で歩きますが、徐々に手が降りて足幅が狭くなり、あんよも上手になります。「ママ」「あーちゃん(ママのこと)」「パパ」「マンマ」「ブーブー」など、その子にとって関心のある言葉を1つか2つ言えるようになってくる頃です。ただの口真似ではなく、言葉の意味をわかって言うようになるのがこの時期の特徴で、ママの姿が見えないと、自分のそばに来てという気持ちで「あーちゃーん」と呼んだり、自動車好きの子は通りかかった車を見て「ブーブー」とうれしそうに言ったりします。

しかし、なかには2歳くらいまであまり言葉を発せず、身ぶり手ぶりや、たとえば「アー」という単語一つでさまざまなことを表現する子もいます。

言葉が遅い子どもで、名前を呼んでも振り向かないなど不安な場合は、専門機関に相談しましょう。親の話している言葉はよく理解しているので、子どもの持っている物を「ちょうだい」と言った時、ちゃんと差し出してくれたら、聴力も発達しているし相手の言葉も理解している証拠です。しっかりほめてあげましょう。

1歳半を過ぎてくると、大人のいうことがある程度理解できるようになってきます。自我が芽生え「イヤイヤ期」と言われる時期になってきますが、順調に育っている証しです。ゆったりした気持ちで、ほめたり、欲求を聞いてあげて、子どもの意欲を伸ばす言葉かけをしていきましょう。食事、着替え、歯みがき、片づけなど、まだまだ一人前にはできませんが、「自分でやりたい」という意欲を大切に、なるべく手や口を出さずに見守ってあげたいものです。
子育てに余裕がなくて、困りごとや不安が多くなるとパパもママもイライラしてしまいます。抱え込まずに、身近な家族や友人、地域の保健センターなどに相談しましょう。

パパとあそぼう

  • あんよはじょうず♪

     昔からある遊びなのでですが、子どもと向かい合って立ち、両手を持って「♪あんよはじょうず~♪あんよはじょうず~」と言いながら一緒に歩いていきます。「おもちゃのところまでいってみようか?」などと目標を決めてあげるといいですね。「じょうず」という言葉かけは、子どもも喜びます。

  • 一緒にお散歩

     パパが子どもの後ろに立ち、パパの足の甲部分に子どもの足を乗せます。そして、パパが子どもの手をそれぞれ持ち「お散歩、お散歩」と言いながら歩いていきます。歩く前の時期から、歩き出しの頃は、とても喜びます。パパの足の上に乗って歩くと、楽しく何度もやって~やって~と要求されるかもしれません。できるだけつきあってあげてくださいね。