子どもの成長

8~10か月

情緒が発達してかわいさ倍増なのですが、
後追いも見られる時期です。

赤ちゃんの心と体の変化

 生後8か月になると、ハイハイができるようになる赤ちゃんが増えます。最初はよつんばいの姿勢をとったりバックしたりしますが、しばらくすると前進できるようになっていくので、成長を見守ってあげましょう。おすわりも上手になり、おすわりからハイハイ、つかまり立ちへと自由に姿勢を変えはじめます。ただ、赤ちゃんの頭は重く急にバランスを崩して倒れることもあるので、赤ちゃんが活発な時間帯は大人が近くで付き添ってあげましょう。
 この時期は、目を離すことが危険なために家事をしている間にイスや歩行器を使われる方もいます。赤ちゃんの成長発達のためには、長時間の利用は避けましょう。広いスペースでハイハイしたり、動き回ることで身体の運動機能が育っていきます。

しばらくの間は一人遊びができるようになります。車などの動くおもちゃや音の出るおもちゃ、ボールなど喜んで遊びます。赤ちゃんは繰り返しが好きなので、何度も何度も同じことをしたがったりしますが、赤ちゃんが喜ぶ時はできるだけつきあって、声かけをしながら大人のもの真似をする楽しさを教えてあげましょう。人と人とのコミュニケーションを楽しむ中で、社会性が発達していくということにもつながります。

パパが出勤するときに「バイバイ」と手を振ると、それを真似て「バイバイ」をしたりします。ママが両手を打って「パチパチ」とすると同じようにパチパチしますし、頭を下げて「コンニチワ」をすると、一緒に頭を下げたりします。行動範囲が広がった赤ちゃんは、面白そうなものを見つけると、それに向かっていきます。

自分で確かめようと、いろいろな物に手を出して、失敗することも多くなります。キッチンで調理用具を引っ張り出したり、コンセントに物を入れようとしたり……。洗剤や化粧品、タバコなど、家の中には飲んだりなめたりすると危険な物がいっぱいです。叱っても、赤ちゃんにはまだ理解できません。危険なものやさわられて困るものは、赤ちゃんの手の届かないところへ片づけましょう。困ったいたずらも、赤ちゃんにとっては、楽しい遊びや冒険です。おおらかに構えて、気長につきあいましょう。

ポイントこの時期に大切にしたいことを考えてみましょう

  • 事故防止対策をしましょう。

     行動範囲が広がると転倒や落下、誤飲、ケガなどの事故が増えます。危ないものは片付けて、転倒や落下のおそれがあるところはベビーゲートを設置しましょう。

  • 食べる意欲を応援しましょう。

     自分で食べる意欲が育ってきます。手づかみ食べをできるような食材や切り方をひと工夫してみましょう。

  • 離乳食が順調なら3回食に進みましょう。

     子ども茶わん一杯分くらい食べていて、丸飲みせず、舌で食べ物をつぶせているようであれば、3回食に進めましょう。

  • 9~10か月健診を受けましょう。

     赤ちゃんの発育や栄養状態、病気などの早期発見など、必要な項目をチェックします。赤ちゃんが健康で過ごせるように健診を受けましょう。

  • 必要ならフォローアップミルクを飲ませましょう。

     牛乳に不足している鉄とビタミンを補給し、牛乳で過剰になるたんぱく質、ミネラルをある程度減量してつくられています。