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行政

2020/04/03

愛媛県内における新型コロナウイルス感染症の状況及びお願いについて

県民の皆様へ

令和2年4月1日 
愛媛県知事 中村 時広 

愛媛県内における新型コロナウイルス感染症の状況及びお願いについて

県では、これまで3月6日及び3月25日に、県民の皆様に「愛媛県内における新型コロナウイルス感染症の状況等について」をお送りし、県内における状況のご説明等を行ってきたところです。
その後も、世界的な感染拡大に加え、国内においても、首都圏や関西圏などを中心に、海外からの帰国者や感染源がわからない感染者が増加するとともに、クラスターが形成される地域も増加しているなど、予断を許さない状況となっており、県民の皆様も不安を感じておられるものと思います。
そのような中、国においては、3月28日に開催した政府対策本部会議において基本的対処方針を決定し、今後の感染拡大状況を踏まえて緊急事態宣言を発出できる準備を整えたところです。
本県におけるこれまでの状況と県民の皆様にお願いしたい事項等は、以下のとおりです。

1.これまでの状況
本県では、本日までに6つの感染事例が確認されました。1例目から3例目までに感染された方は3名で、濃厚接触者や関係者69名の方については、検査で全て陰性を確認すると共に、2週間の自宅待機と健康観察にご協力いただきました。既にこの期間も経過しており、これらの方々から感染の拡大はありません。関係の方々のご協力に感謝申し上げます。
3月26日(木)には、4例目として新居浜市で感染者が確認されました。この方はヨーロッパ旅行や関西方面の滞在歴があり、濃厚接触者2名と関係者1名の方については、検査で陰性を確認しております。感染された方は大阪市から新居浜市までバスで移動されましたが、40人定員で乗客は本人を入れて3名おり、間隔を広く取り席を離れて乗車されておりました。念のため運転手の検査をしたところ陰性であり、他の乗客2名は連絡を取っておりますが、症状等はありません。
3月30日(月)には、5例目として、松山市で県内初の集団感染が確認されました。栃木県で感染が確認された方(東京都在住)が、3月22日(土)、23日(日)の2日間、本県で行われた通夜・会食及び葬儀に参加され、同席された20名の方のうち、本県在住者13名について検査を実施したところ、4名の方が感染されていることがわかりました。また、この4名について濃厚接触者が6名把握されておりますが、4名の方は既に検査を実施し陰性を確認し、残りの2名の方も検査することとしております。
また同日、6例目として、松山市で1名の方の感染が確認されました。東京に日帰りで出張されたことを確認しております。現時点では確たる感染源は明らかとはなっておりませんが、この方の濃厚接触者の8名の方については、今後検査及び健康観察を行っていくこととしております。
5事例目・6事例目についても、濃厚接触者が把握できており、全ての方々に、2週間の自宅待機と健康観察等に協力いただく了解を得ております。
現在、これらの方々を含め、4月1日(水)午前8時現在で、県全体でウイルス検査を291件実施し、陽性と判定されたのは9件で、282件は陰性です。
これまでの検査結果については、次の表のとおりです。


 ※4事例目の陰性5件には、濃厚接触者の複数回実施分を含む

これまでの事例は、いずれも首都圏等や海外からの感染が強く疑われるものです。県内において、感染源の特定ができない発症者が多発している状況ではないことを、まずは正しくご理解をいただければと思います。
重要なことは、感染の連鎖を止めるということであり、感染源の特定及び濃厚接触者の把握ができるということは、調査をして追跡し、ウイルスを封じ込める可能性があるということです。
現在、全ての濃厚接触者に2週間の自宅待機及び健康観察等にご協力いただいており、県内では感染拡大の防止に効果的な対処ができております。今後も感染者を確認した際には、行動歴の把握や濃厚接触者等の検査に全力を挙げて取り組みます。

2.転入転出等の取り扱い
 4月に入り、入学や就職、人事異動などで、地域を越えた人の行き来が盛んになります。繰り返しになりますが、これまでの本県における感染事例は、いずれも首都圏等や海外からの感染が強く疑われる事例であるため、今後の本県における感染拡大防止のために、今、県としてやるべきことは、海外をはじめ、首都圏や関西圏等の感染拡大地域からの感染を可能な限り防ぐことであると考えております。
そのため、これまでに、記者会見の場等でお伝えしていますが、県民の皆様や事業者等の皆様には、改めて以下のことをお願いします。



3.イベントや施設運営などの取り扱い
これまで、県では、全国や海外から多くの人が集まる全国的な県主催の大規模イベント等は、慎重な対応を行うとともに、それ以外のイベントについては、「密閉」「密集」「密接」の「3つの密」が重なる場を徹底的に回避した上で、
①参加者の体調等の確認を含め、人が集まる場における適切な感染予防対策の実施
 ②密閉空間・密集場所・密接場面など、集団感染発生リスクが高い状況の回避
 ③感染発生時の参加者への確実な連絡と行政機関による調査への協力
を条件に、感染拡大リスクの低いイベントから実施するとともに、県有施設の使用を認めることとしておりましたが、これまでの本県における感染事例の状況や、人の動きが盛んになる時期であることを踏まえ、新たに、
 ①体調不良の方は、参加させないこと
 ②3月以降の海外渡航歴を有し、帰国後2週間を経過していない方が参加していないこと
 ③3月以降、首都圏や関西圏など、感染拡大地域から来県・帰県し、2週間経過していない方が参加していないこと
の3つの条件を追加することとしました。
 海外や感染拡大地域で、知らないうちに感染している可能性もあり、感染予防のために必要な措置であると考えておりますので、県民の皆様や事業者等の皆様におかれましては、御理解いただきますとともに、県主催イベント以外のイベント等につきましても、県と同様の対応をお願いします。

 また、今週末にも満開を迎える桜を囲んでのお花見を楽しみにされている皆様もたくさんいらっしゃることとは思いますが、本県において初めての集団感染事例の発生を受け、昨日(3/31(火))から、松山市内及び松山市近郊の県管理都市公園施設(道後公園、総合運動公園、とべ動物園)につきまして、感染拡大防止のため、当分の間、施設内での飲食を伴う宴会等の自粛を要請し、周知を行っております。
 具体的には、
①広場等でのシートを敷いての飲食の禁止
 ②立ち入り禁止エリアの設定(道後公園)
 ③咳エチケット、マスクの着用など感染拡大防止への協力要請
をさせていただくことを徹底いたしますので、是非ともご理解いただきますようお願いします。

4.県立学校における新学期からの学校再開について
 3月24日(火)に、県立学校について新学期から例年通りのスケジュールで学校を再開することとし、市町立小中学校に対しても、県の対応をお知らせしたところです。
 県内で初の集団感染事例は発生しましたが、現時点では、首都圏等で見られるような感染経路が分からず感染者が増加しているという状況ではないことから、再開を心待ちにしているこども達の気持ちや、入学式の準備、授業計画の作成や、保護者の方々等とのコミュニケーションなどに入念に取り組まれている関係者の方々のご努力等を踏まえ、これまでの方針自体の変更は行わず、例年同様のスケジュールでの学校再開を行うこととしました。
 ただし、学校再開にあたりましては、始業式等の学校行事や授業における「3つの密」に係る感染リスクの管理を一層徹底するとともに、部活動においても、
① 体調不良の児童生徒は参加させない
② 3月以降の海外渡航歴を有し、帰国後2週間を経過していない者は参加しない
③ 3月以降、首都圏や関西圏など、感染拡大地域から来県・帰県し、2週間を経過していない者は参加しない
など、学校長や顧問が責任をもって感染予防対策を徹底します。

5.最後に
県内で初めての集団感染を含む複数の感染者の発生を受けて、御不安を感じておられる方々もいらっしゃると思いますが、本県においては、現時点で、感染源が不明な感染者が多数発生している状況ではありません。
感染者が発生した場所や個人を特定し、心無い言葉を投げかけるようなことはせず、感染した「人」ではなく、「ウイルス」そのものをどのようして防ぐかに御協力いただきますようお願いします。
感染者及び濃厚接触者を特定し、誹謗中傷を投げかける行動や、海外渡航者・首都圏等への旅行者・帰県者等をいたずらに非難する言動は、外出を自粛しようと思ったり症状があるのに周囲に言い出せない心情にさせる懸念や、今後、新たな感染者が発生した際に、行動調査に応じていただけなくなる懸念があります。人に罪はありません。他者を攻撃・排除したり、不確かな情報を拡散したりするのではなく、皆で支え合いながら、県民の皆様と心を一つにして、新型コロナウイルスへの対処を行っていきたいと思います。
4月に入り、地域を越えた人の行き来が盛んになります。県民や事業者等の皆様におかれましては、今回のお願いの内容をご理解いただいた上で、冷静な行動をお願いします。
そして、県民の皆様お一人おひとりが、「自分が感染しないための行動」にお気をつけいただくとともに、「万が一感染していた場合に、ほかの方々に感染を広げない行動」につきましても、お気をつけいただきますようお願いします。
県では、本日から保健福祉部に専担チーム「新型コロナウイルス感染症対策支援班」を組織し、これまで以上に感染拡大の予防に力を注ぐ所存ですので、今後とも、県民や事業者等の皆様の一層の御理解と御協力をお願いします。

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